公益社団法人 宮城看護協会

会長挨拶

 例年になく7月初旬より連日の猛暑が続いていますが、皆様ご健勝にてお過ごしですか。
 令和7年6月28日の宮城県看護協会総会とその後の理事会において、看護協会会長を拝命いたしました浦山美輪です。3期にわたり宮城県の看護の質向上と協会運営、そして丸森の豪雨被害とコロナ対応に尽力された石井前会長のご活躍に心から敬意を表し、県内の看護職 (保健師、助産師、看護師、准看護師 )の皆様とともに、看護の発展に尽くしてまいります。どうぞよろしくお願いいたします。

 団塊の世代と呼ばれる人々のすべてが後期高齢者となる2025年に向け、日本看護協会が看護の将来ビジョンを公表したのが2015年でした。この10年で少子化は一層進み、生産人口の減少が社会課題となっています。また、健康志向が高まり、日本人の平均年齢、健康寿命は共に延びています。看護の対象となる人々のニーズは多様化・複雑化しており、それに伴い看護職には、多岐にわたる知識とスキルが求められています。
 2025年となった今年、日本看護協会では、次なる照準を2040年として先月新たに「看護の将来ビジョン2040」を発表いたしました。これまでの「いのち、暮らし、尊厳をまもり支える看護」を継承しつつ、2040年に向けて看護が目指すものとして、①その人らしさを尊重する生涯を通じた支援②専門職としての自律した判断と実践③キーパーソンとしての多職種との協働、の3つを掲げています。そして、これらの目標を達成するためには、より健康で安全に充実感を持って働ける、看護職自身のウエルビーイングの重要性を謳っています。今後、宮城県看護協会でも2040年に向け、行政や関係団体との連携を深め、職能委員会や常任委員会をはじめ、各支部役員や会員の皆様からお聞きする地域の実情を踏まえつつ、事業を推進してまいります。
 令和7年度の宮城県看護協会では、「働き続けられる職場環境の普及」「看護職の役割発揮の推進」「地域包括ケアを支える看護職連携と人材確保」「支部機能の充実と組織強化の取り組み」「健康危機管理体制の基盤整備」の5つの重点事項毎に事業計画を立案しています。各種研修会はもとより、宮城版アワードによる環境改善取り組み好事例の収集と発信、みやぎ教育応援団として小学校も含めた若い世代への出前講座等、新しい取り組みが始まっています。支部活動においては、地域のイベントと看護のひろばがコラボし、大きな着ぐるみ「かんごちゃん」が、子供たちを引き寄せてくれています。県民の皆様に医療と生活の視点を持つ看護の魅力を発信し、看護職への理解を深めていただくことを期待しています。また、今年度より、会員特典として医中誌の検索ができるようになりましたので、ご活用いただけますと幸いです。これら宮城県看護協会の活動につきましては、LINEやインスタグラムなど、SNSを活用した発信にも取り組んでいます。
 最後になりますが、看護職がより一層やりがいを持って働き続けられるよう、職能団体として看護職への支援と事業を進めてまいります。会員の皆様には、これからも変わらぬご理解とご協力の程、どうぞよろしくお願いいたします。